米国東部時間4月18日(木)20:00〜配信されたチャリティ・コンサートOne World: Together at Home

学生時代にテレビで見た『LIVE AID』を思い出して、なかなか感慨深かったです。今回はネット配信というところが時代ですね。

レディー・ガガがキュレーターとなり、世界の医療従事者を支援する目的のもと、若手から大物までそうそうたるアーティストが集結。それぞれ、文字通り "Home"から素晴らしいパフォーマンスを披露してくれましたが(お宅拝見するのも楽しかった、中でも目が釘付けに👀なったのが

パリ🇫🇷から参加した
 Christine and the Queens(クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーンズ/通称 Chris クリス)

フランス、ナント出身のシンガーソングライター、ダンサー、プロデューサーであるエロイーズ・ルティシエによるソロ・ユニットとの事。フランス国内はもとより、イギリスや欧州ですでにスターのようです。全くノーマークでした。

2曲披露したうちの1曲目

"People, I've Been Sad"
この熱量🔥は The 1975マシュー・ヒーリーに通じるものがある。ただ者じゃない!


最後のコメントも良かったな。

「家に籠もるのが辛いのはわかる。目の前に画面はあっても、人との触れ合いがないのは変な感じよね。精神的に消耗するわ。フランスでは自主隔離生活が始まって4週間になるけど、ピリピリと張り詰めてる感じ。でも、家に籠もりながらもモチベーションを維持するために心がけているのは、感染拡大を食い止めたり、感染した人達を看護するために、自分の健康を危険に晒しながらも外で働く素晴らしい人達や働かなければならない人達について考えること。今私が役に立てることは、歌う他には家にいることなんだって自分に言い聞かせてる。気分が落ち込むこともあるし、しんどいよね。もしあなた達が落ち込んだら、ためらわずにバーチャルで人と連絡をとって。そして今は家にいることに集中しましょう。そうすれば早く収束すると思うから。気をつけて。」



2曲目 "Mountains (we met)"
フランス人はブラウスのボタンを多めに開ける傾向があるけど、ほぼ全開 フェミニンで素敵💕
Mountains, mountains since we met...  
  *mountains → 山のイメージは人知を超えた、計り知れないほど壮大で克服できないもの。転じて、愛する人を失って、自分の中で沸き起こる喪失感、恋しい気持ち、孤独感など言葉で言い表せない感情のメタファー(暗喩)となっている。感情に圧倒されながらも、フレーズを何度も繰り返すことで自分の内面を揺さぶり、慰めようとしている(ラジオ・インタビューで本人談)。
→ 要は、
失恋を受け止めようとする心の葛藤を歌っている(ノラ・ジョーンズの新作コピーより拝借)
愛についての歌よ、とクリス





(アドリブで)
家にいよう、手を洗おう、好きなことをしよう、あるいは太陽に当たりながら何もしないでいよう、ただそうしよう。もしあなたに子供がいるなら何か手伝えればいいけれど、私には子供のことなんてわからない、もしあなたが犬を飼ってるなら、それも役に立てそうにないわ、猫って素晴らしい、猫は控え目で、目立たない、もしあなたが孤独を感じるなら... 私に連絡して
この後、ポリスの "Message in a bottle(孤独のメッセージ)"のフレーズ,  "so lonely, so lonely...を繰り返す。センスいいなぁ...
 * クリスは猫を飼っています


この2曲は、今年2月末に突然リリースした新作EP『La vita nuova(new life: 新しい人生)の収録曲です。
* タイトルはダンテの詩文集『La Vita Nuova(邦題:新生)』から命名したそう。


MVはまるでアート系の短編映画のよう。素晴らしい完成度💯💯💯
フランスからとんどもない人が出てきたな。

Christine and the Queens - La vita nuova
パリのオペラ座(オペラ・ガルニエ)で撮影



ストーリー:Christine and the Queens & Colin Solal Cardo  *長年のコラボレーター
監 督:Colin Solal Cardo
振 付:Ryan Heffington

【曲名】 英語、フランス語、イタリア語、スペイン語をミックスして歌っています
 1. People, I've been sad
 2. Je disparais dans tes bras

 3. Mountains (we met)
 4. Nada (nothing "無"の意味)
 5. La vita nuova feat. Caroline Polacheck
 6. I disappear in your arms

* 顔の右眉上にも "NADA(= nothing)" と書いていますが、この曲はデヴィッド・ボウイ「Heroes」の影響を受けているかもしれません。


アルバムを通して”愛する人を失った喪失感”について歌っているようですが、シンセ・ポップの曲調に乗せたクリスの痛々しいまでに感情を吐露した歌声とダンスに心を揺さぶられます。もちろん楽曲もいい。

フランス人らしいコケティッシュな顔立ちに、両性具有を兼ね備えたカリスマ性。トランスジェンダー?プリンスのDNA受け継いでるのジャネール・モネイよりこっちじゃない? Mountains〜♪と歌ってるし、小柄だし、性別超越してるし、パープルのスーツにフリルのブラウス着てるじゃない(笑)。

早速プロフィールを調べてみました🤓  Wikipedia, ネット情報を参照

エロイーズ・ルティシエ 1988年フランス、ナント生まれ。リヨン高等師範学校(エリート養成国立大学)で演劇を学び、2010年にパリへ移り教育課程を終える。同年ロンドンを訪れた際、ナイトクラブでドラッグクイーン達のステージを見て感銘を受け、歌い、踊り、音楽で表現することを決意。ソロ・プロジェクト ”クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーン” を立ち上げキャリアをスタート。クリスティーヌ(クリス)というペルソナを設定する("クイーン"はドラッグ"クイーン"の意)
音楽ジャンルはオルタナティブ・ポップ。音楽性は80年代調のシンセ・ポップ、エレクトロ・ポップ、ファンク、オルタナR&Bなど。これまで3枚のLPアルバムに1枚のEPをリリースしており、フランス国内で絶大な人気を誇るのみならず、イギリスやアメリカでも高い評価を得ている。エルトン・ジョン、マドンナ、ロード、マーク・ロンソンも絶賛。
影響を受けたアーティストはデヴィット・ボウイマイケル・ジャクソンジミー・ジャム&テリー・ルイス、ジャネット・ジャクソン、ルー・リード、ケイト・ブッシュ、ビョーク、セルジュ・ゲンズブール、ケンドリック・ラマーなど。さもありなん!
自身のセクシュアリティー(性的嗜好)は"パンセクシャル"と過去に表明した。


*パンセクシャル... 全性愛。性別にこだわらずあらゆる人を愛する


タトゥーの入れ方がセンス良くて素敵💕

"WE ACCEPT YOU"
オノ・ヨーコが天井に書いた "Yes" に通じるものがあるな。
全ての人を受け入れる・肯定するというメッセージ


<動画&音源紹介>

やはりあったか
Titled / I Feel For You(2016年4月26日 イギリスBBC放送)
プリンス!



Girlfriend   
2019年のグラストンベリー・フェスティバルではThe Other Stageでヘッドライナーを務めた模様。大スターじゃない! 
長い髪をバッサリ切ってショートに(クリスティーヌからクリスへ"mutation" 変容した、と本人談)。マイケル・ジャクソンへのオマージュ曲? マドンナも入ってるな。80年代調の親しみやすい曲



フル映像。"Heroes"のカバーがかなり良いです(57:56頃から)
歌うたびに音楽の力を信じさせてくれる偉大な曲よとクリス。
今イギリスがコロナ感染で大変なことになってるから、涙出そうになります。
We can be heroes just for one day...



プリンスが歌うHeroesを思い出した


イメージがガラリと変わって
イギリスのチャーリーXCXとコラボした Gone (2019)
女2人でデュエットというところが時代ですね。コラボしたいアーティストの一人にジャネール・モネイを挙げているので、そのうち実現するかもしれません。



Fallon Tonightショーにて
ダンスがすごい...


MURA MASA, Second 2 Note (feat. Christine and the Queens)



先日マーク・ロンソンが主催したプロジェクト『Love Lockdown』にも参加。配信はクリス→お源さんの順

Love Lockdown
マーク・ロンソンがDJプレイで曲を繋ぎ、映像にも効果を入れていて流石のクオリティ👍Uptown Funkももちろん歌っていますよ。
42:20頃からクリス→星野 源




過去のアルバムはまだ聴いていませんが、繊細な感情を歌や踊りで表現できる芸術性の高いアーティストだと感じました。

世のLGBTQ🏳️‍🌈の流れに乗り時代にマッチしているし、フランス語と英語のミックスで歌うのも魅力的だし、パフォーマンスも素晴らしいし(ダンスにフランス人独特のエロティシズムあり)、これから益々活躍が期待できそうですね。初来日公演があれば絶対観に行きます!本領発揮はライブのようなので。


自宅隔離中に創作意欲が沸くのか、ほぼ毎日歌う動画をアップしてくれるので、当面の楽しみができました🎵 普段はあまり女性アーティストには興味ないのですが、クリスには惹かれてしまいます...やばい、レズビアンの気があるのだろうか。


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今晩は。この曲を大音量で聴いて。そしてゆっくり服を脱ぐこと。夜だし、裸になるにはピッタリの曲よ。力がみなぎってくるのを感じるなら、あなたか誰かさん向きの曲ということ。さぁ、やって
(リプに)それは素人向けの曲よ。"Do Me, Baby"をお勧めするわ。