【加筆・修正しました】


たまたまテレビをつけたら「日曜美術館」でグスタフ・クリムトを特集しており、引き込まれました。しかもプリンスと重なる点が多い!

 日曜美術館「熱烈!傑作ダンギ  クリムト」
  再放送は 2月4日(日)20:00より Eテレにて


(サマリ)
革新的な表現者 クリムト
 今までの美術の世界を打破して、新しい描き方で新しい内容を描いた。
 → それまで「愛」というテーマは神話の一場面として描かれることが多く、人間のエロス(性愛)をせきららに描くことはタブーとされていたが、それを"金"を使って描こうとした。

エロスへのほとばしる情熱
 唯一無二の世界観。
 クリムト自身多くの女性と関係を持ち、エロスへの情熱がすごかった。
 情熱をすごく持っているからこそ、表現したくなるのだろう。

死と生の対比
 晩年(55歳没)は時代から取り残されたと思い悩むようになった。
 ピカソやカンディンスキーなどの抽象画家たちが台頭してきて、自分の作品はもう注目されていないのではないかと悩まさた。そこで"金"に変わる新しい表現を模索。晩年の作品はこちら。

『死と生(Death and Life)』 1916年

  死を描くことで生を生ききる。「死を迎えるまで我々は生を謳歌できるんだ」ということを伝えたかったのではないか。
左は死神
death






















クリムトの言葉
「私のことが知りたいと思う人は   私の絵を丹念に注意深く見てほしい。
 私が何者で 何を求めているのか   絵から知るように 努めてほしい」



かなり前ですが、クリムトの代表作『接吻(The Kiss)』を見にウィーンまで行きました✈️
絵が発する妖気というか、エネルギーに圧倒されて、しばらく動けなかった...
やはり本物はすごいです✨


『接吻(The Kiss)』 1907-08年

接吻
























エロスをテーマとして扱っている画家や彫刻家は多いですよね。
やはり人間の根源的なエネルギーといいますか...

例えばパリにあるロダン美術館。とても美しい館で大好きな場所ですが、コレクションに全裸の男女が抱き合って口付けを交わすブロンズ像がたくさんあり驚きました。
女性は弟子で愛人だったカミーユ・クローデルがモデルだと言われています。

ロダン











庭園には有名な『考える人』
考える人

















全裸の男女の小さい像。館内にはこういのが何体もある
kiss













Kiss2











Kiss3










画集を引っ張り出してきたら...
なんと、作品名は『接吻(The Kiss)』1882-98年
The Kiss





















ピキーン、Kiss でつながった....👆
プリンスの代表曲の一つと言えば「Kiss」💋


今更ながら気がつきましたが、昔から画家は"宗教"や"性愛"を讃える絵を描いてきた。それをプリンスは楽曲という形式で表現したのですね。視覚に頼らず、聴覚に訴えるだけだから難しいでしょうね。

プリンスのこのコメントを思い出しました。

<ジョニ・ミッチェルについて>
"She's genius, the way she tells a story, paints a picture with just a few chords—she puts so much in there."
彼女は天才だよ。ストーリの語り方、少しのコードで鮮やかに表現できるところなんか...そこに注力しているよね)

(出典:2015年当時プリンスが選ぶお気に入りのアーティスト・ランキング
 
http://ew.com/article/2015/09/15/prince-10-favorite-artists/)

"paint a picture"
という言葉を使っています。
画家でもあるジョニ・ミッチェルは、自身の心象風景を繊細なタッチで描いた作品が多いと言われます。もちろん音楽の影響もあるでしょうが、アルバムをキャンパスに見立てて表現したジョニ(ネット情報より)から、より"描写力"を歌詞を書く上で参考にしたのかもしれませんね。確かそんな発言をしていたような...

そういえば、『Purple Rain』収録曲『The Beautiful Ones』の歌詞にもこんな表現が出てきます。

 Paint a perfect picture
 Bring to life a vision in one's mind

 完璧な絵を描いてごらん
 心にビジョンを思い描くんだ

プリンス自身は絵を描かなかったようですけどね。可愛らしいイラストは見たことがありますが...

クリムトからプリンスを学ぶ。
大変参考になりました。興味のある方はご覧になってみてくださいませ。


【後日追加】
プリンスのレコーディングに関するこんなコメント(1978年)を発見!

 “For me, there’s nothing like working in a recording studio. It’s satisfying. It’s like painting. You being with a conception and keep adding instruments and laying tracks down . Soon, it’s like the monitors are canvas. The instruments are colors on a palet, the mikes and board are brushes. I just keep working it until I’ve got the picture or rather the sound that I heard inside my head when it was just an idea.” 

僕にとって、レコーディング・スタジオで作業することに勝るものはないんだ。満足感があるからね。絵を描くようなものなんだ。まずコンセプトがあって、楽器を追加していき、楽曲をレコーディングしていく。モニター(スピーカー)がキャンバスで、楽器がパレットにある絵の具、マイクとボード(ミキシング・ボード/コンソール)が絵筆だ。絵を描けるまで、厳密に言うならアイデア段階で頭の中で聞いていた音を出せるまで、作業し続けるんだ。

(出典)
365 Prince Songs in a Year:For You」〜 Diffuser
 Insider誌  1978年5/6月号 アーカイブ記事