「ワールドロック・ナウ」7月21日放送/7月27日再放送 曲目リスト

リクエストコーナーでプリンス&ザ・レヴォリューションの「Our Destiny/Roadhouse Garden」がかかりました!曲を聴いた後の渋谷陽一さんのコメントは、、

「当時は新し過ぎて発表しなかったんだと思いますが、30年前にこの音が鳴っていた...。カニエかケンドリック・ラマーがキンキン(?)という感じですが...。やっぱり、凄かったんだなぁ...と。」

ちなみに、同番組で昨年プリンス追悼特集をした時の渋谷さんのコメントもネットにアップされています。→ 「プリンス 渋谷陽一」で検索すると、文字起こししてくださっている方がいます。

キーワードは
"プリンスは常に異端" ”最後まで革新的だった" "自由を求めた" "究極のコミュニケーションである愛を求め続けた" "セクシャルなつながりに、人と人との裸のコミュニケーションを見ていた。だからこそ彼の歌は常に切迫感があり、常にセクシーで、せつない" など

個人的には渋谷陽一さんとピーター・バラカンさんの音楽に対する選択眼と本質を見抜く力は信頼しています。好みもあるのでしょうね

いろんな人がプリンスについて語っていますが、自分には渋谷さんのコメントが一番しっくりきたかなぁ。渋谷さんは長年音楽シーンを見てきただけあって、ニュートラルな視点でプリンスの本質的な部分を理解していらっしゃるように思います。

(ご参考)
 RO69  渋谷陽一の社長はつらいよブログ
・「プリンスの遺したものと遺せなかったもの
・「NOTHING COMPARES 2 U
Die 4 U に見るプリンス的愛のカタチ

先日当ブログに、なぜ渋谷さんがプリンスのライナーノーツを書かなくなったのかご存知ですか?プリンスサイドからの指名で渋谷さんが書いていましたが、と問い合わせをいただきました。

うーん、長年プリンスを聴いていなかった私にわかるはずもなく、推測するに以下の理由が考えられるのではないでしょうか。

① プリンスが独立してインディペンデント・レーベルからアルバムをリリースするようになったから 
② 販売経路が、アルバムによってはネット経由だったから
③ プリンス自身がライナーノーツや歌詞対訳を添付する必要性を感じなくなったから(西寺郷太プリンス論』「アート・オフィシャル・エイジ 日本盤をめぐる攻防」参照)。本国盤でも歌詞を添付していないアルバムがありますよね。
④ 渋谷さん自身がロッキングオン社の代表取締役社長で多忙のため、現場の仕事をしなくなったから。
最近『ロッキングオン』の記事もほとんど書いていないですよね。ロッキングオン社は出版不況のなか、音楽フェスやイベント事業、メディア事業など事業を多角化して業績を伸ばしており、渋谷さんはすっかり敏腕社長というイメージがあります

あと何か理由ありますかね?ご存知の方いたら問い合わせ欄にお願い致します。

もう一つ問い合わせがあり、『ロッキングオン』で昨年の追悼号、今年8月号共に表紙にプリンスの写真を使わず、内容は濃くてもページ数は少ないがなぜかご存知ですか?とのこと。

個人的には、追悼号で渋谷さん自ら筆をとったのに感激しましたし、記事は少なくても考察が鋭く深かったので満足でした。ページ数にしても「ロッキングオン」には妥当な線だと思いましたね。

と言うのも「ロッキングオン」は90年代に編集長が変わり、雑誌の路線がグランジやUKロック寄りに大きく変わったという背景があります(増井修著ロッキング・オン天国参照)。90年代によく読んでいましたが、ブラック音楽をはじめ、プリンスの記事はほとんど見なかったように思います。読者層もロック好きが多く、プリンスのニーズはあまりなかったのではないでしょうか。ちなみに、同書によると、ロッキングオンの読者アンケート「特集して欲しくないアーティスト」で、女性読者ではプリンスが上位に入ってました。確か2位か3位だったかな?立ち読みだから忘れた。本当のこと言ってごめんなさい 

雑誌の路線と読者のニーズを考慮して、ページ数も割かれたのでしょうね。私などは「ロッキングオン」でプリンスを特集してくれただけでも驚きましたけどね。全く雑誌のイメージと違うから。

同じロッキングオン社でも、雑誌の特徴を考えると「CUT」「Rockin'on BOOKS」がしっくりくるような気がします。ぜひディープにプリンスを追求して欲しいなぁ。

渋谷さんですが、最近はブラック音楽回帰か、ケンドリック・ラマーやサンダーキャット、ロバート・グラスパーにハマっている模様。ラジオ番組で「出版社から本出しましょうよ、と声がかかるけど、レッド・ツェッペリンだったりする。自分が追いかけてる音楽と世間のニーズのギャップに悩む...」とぼやいてました 確かに渋谷さんと言えばツェッペリン...のイメージあります。

(Wikipediaより一部引用)
かつてNHK-FMで年末に放送された、渋谷がDJを務めた『ロック大賞』という番組では、毎年レッド・ツェッペリンが1位であったため殿堂入りという特別扱いになった。レッド・ツェッペリンとビートルズプリンスに関しては盲目的なファンという姿勢をくずさない。


おお、プリンスの盲目的なファン!今でもかな?

ちなみに、フジロックのヘッドライナー公演ではお気に入りのサンダーキャットではなく、ビョークを観たようですね。まぁ、ビョークはフジロックの常連&大御所ですからね。エルビン・ビショップを観て泣いたのね 渋谷さんの「社長はつらいよ」ブログ、たまに読んでます♪

村上春樹さんのプリンス論も読んでみたいなぁ。書いてくれないかなぁ。