(7月20日)
「How the Revolution goes on without Prince ー and why」
〜 TwinCities July 18, 2017
「Bobby Z talks about the Revolution's Reunion, upcoming Rock the Garden and First Ave appearances」
〜 The Current July 20, 2017 *音声あり
今週土曜日に音楽フェスRock the Garden、日曜日夜にFirst Avenueで公演するようです。
The Current協賛だから、中継があるといいのですが。
(7月23日)
和訳を追加しました。
「ザ・レヴォリューションはプリンス無しでどうやって続けていくのか、そしてなぜ」
人は愛を証明できると同時に、喪失も証明することができる。キーボード演奏家リサ・コールマンはプリンスを思い出しながら、そんな風にザ・レヴォリューションの役割を見ている。
「誰かが亡くなると、おかしなことをするものよ。」彼女はテレフォン・インタビューで語った。「古い写真を見たくなったりね。なぜか?あなたの愛の証となるものだからよ。かつてあなたの側にその人がいた、その人のことをしっかりつかまえておきたいって思うのね。」
コールマンと『パープル・レイン』時代のザ・レヴォリューションのメンバー達、ウェンディ・ メルヴォワン(ギター、ボーカル)、マーク “ブラウンマーク”・ブラウン(ベース)、ロバート “ボビーZ.”・リヴキン(ドラム)、マット “Dr. フィンク”・フィンク(キーボード)が土曜日にRock the Garden、日曜日の夜にFirst Avenueで演奏するためにツインシティーに戻って来る。
彼らは2016年5月にプリンスの葬儀に出席した時再結成することを決め、昨年夏の終わりにFirst Avenue で3回の公演を完売させた。2017年4月のペイズリーパーク “セレブレーション 2017” での演奏を幕開けとして、中西部、東西海岸両方でツアーを行った。来月2、3ショーが予定されている他、9 月のお祭りの日にロサンゼルスとそれに続くコンサートが予定されている。
「これらのショーは本当に重要なんだ。」とリヴキン(以下 "ボビー・Z" と表記)は別のインタビュ ーで語った。「オーディエンスとバンドの両方にとってさ。」
コールマンとボビー・Z がプリンス、ツアー、今後の予定について語った。
なぜ人々はプリンスの死をパーソナルに受けとめるのか
ボビー・Z: 彼のように生きたヤツはいなかった。あんな才能を持ったヤツはいなかった。あんなにカッコいいヤツはいなかった。85年のシラキュース公演を見てみなよ(近頃『パープル・レイ ン デラックス盤』の一部としてリイシューされた)。おそらくこれまでで最も偉大なエンターテイナーだってわかるはずさ。彼のように歌い、踊り、動き、あんなルックスを持ったヤツはいない。プリンスがいなくなってしまったら、ワオ、ここは本当に仮の場所さ(this really is a temporary place.)。ヤツはあれやこれやについて歌い、書いた。 生と死についてね。
コールマン: 彼は本当に個人的なことについて歌い、ルックス、発言、パフォーマンスによって多くのチャンスをつかんだ。本当に勇敢だった。私達誰もが身近に抱えている問題を考えてみて。個人的なアイデンティティ、宗教的、性的、人種的なアイデンティティ。彼はそれら全ての事を大々的に強烈にさらけ出した。あなたが誰であれ、何であれ、かまわないんだってね。リスクをとって、人の暗い面(ダークサイド)を誇らしいものだと思えるようにした。私達は皆これらの問題を抱えているわ。
ファースト・アヴェニューでショーをした時のことについて
ボビー・Z: 彼なしでこれらの曲をやるのにガッツを出して、生々しい感情を呼び起こすのは到底できない仕事だったよ。
コールマン: 私達はまだショックを受けていたわ。どうなるのか、どう感じるのかわからなかった。自分達なりのやり方でショーは素晴らしいものになったけど、やり遂げるのは本当に困難だったわ。
ペイズリーパークで演奏した後、どのように物事が発展したか
コールマン: 焦点を ”私達” から ”オーディエンス” に変えたのが助けになったわ。これは私達全員に共通する経験であり、それが今のところ全てなの。ショーと呼ぶことさえ奇妙に感じるわ。これは経験であり、交流なの。ステージ上の私達だけじゃなく、もっと一緒にやって、オーディエンスを関与させることなの。実際のところ、私達はプリンスを失って悲しく思っている。だから再結成は本当に恐ろしいことがあったために起こったの。素晴らしい機会ではなく、大きな喪失なの。いったんそう考えることに折り合いがつけば、私達全員が感じている愛を祝うことができるわ。
ボビー・Z: ペイズリーパークで演奏して以来、ただ家に座っているだけなんて想像もできないよ。俺達だって永遠に生き続けるわけじゃない。プリンスに取って代わろうとしているんじゃないよ。彼を祝福しているんだ。オーディエンスとステージを共有しているんだ。これらの曲は皆のものだし、声の限りに思いきり歌いたいんだよ。
米国中で演奏することについて、オーディエンスの反応
ボビー・Z: どこに行っても、まだ生々しいんだ。人々に終幕感を抱かせている気がするよ。間違いなく、これまでに感じたことのない経験だね。
コールマン: 一人の女性が近づいて来て、彼女はとても面白くてすごく酔っ払っていて、とても興奮していたんだけど、こう言ったわ。「すごくハッピーな気分よ、でもとても... 悲しいわ!」私達は大笑いした。とても素晴らしくて、と同時にとても... 悲しかったから。
ザ・レヴォリューションのメンバー同士の関係について
コールマン: それが、素晴らしいのよ。少し時間がかかったけどね。演奏する時、プリンスから目を離さないように訓練されていたから。彼がリーダーで、私達に合図を出していたから。次に何が起こるかなんて決してわからなかったわ。それから突然、彼はそこにいなくなった。私達は皆ぼんやりと空中を見つめていたわ。そうするのを止めて、お互いを見始めるのに少し時間がかかったわね。私達はパワーを再分配し、民主主義を維持するためにできるだけ努力しているわ。喧嘩したり、誰かが注意を引きたがるんじゃないかって心配してたんだけど。今のところ、そうなりませんように("knock wood" 木製品に触れておまじないをする)、協調して仲良くやっているわ。愛情が溢れていて、互いに支え合っているの。
ボビー・Z: 同じような経験をした人達と一緒にいることはとても慰めになるよ。一緒に演奏したのはたった6人だけで、生涯俺達を結びつけた。再び集まって一緒にやるのは素晴らしいよ。俺達は本当に仲良くやっているね。
『パープル・レイン』のリイシューについて
ボビー・Z: 選曲するのに一生懸命働いた人達を何人か知ってるけど、とてもいい仕事をしたと思うね。時間をかけてくれたのが嬉しいよ。沢山の未発表曲があるからね。俺達は一生のうちに全てを聴けないかもしれない。彼は1977年以来毎日1 曲、時には2曲書いていたからね。俺が一緒に演奏した多くの曲は決して日の目を見ないかもしれないな。
ツインシティーで演奏することについて
ボビー・Z:『パープル・レイン』が生まれたのはファースト・アヴェニューのステージでだ。ツインシティーで育ち、ファースト・アヴェニューがいつも演奏したい場所だった。ここの人々のために演奏できるのは名誉なことだよ。
コールマン: 食料雑貨店のレジ係からストリートのキッズまで誰でも、プリンスを愛する人々がバーでパーティーをするようなものよ。彼は地元っ子(ホームタウン・ボーイ)だった。この地でのライフスタイルと地元の人々が彼を受け入れてくれるやり方を愛していた。アメリカ中部にこの素晴らしい男性が突如現われたようなものよ。そこでは、こんなクレイジーな人を皆が理解できるはずないって思うでしょ。でも、誰もが彼を愛した。
ザ・レヴォリューションの次の展開について
ボビー・Z: 秋にいくつかライブをしようと検討し始めているよ。まだ南東部ではやっていないからね。アトランタ、ニューオリンズ、フロリダで演奏したいと思っているんだ。海外でも需要があると思うけど、明らかに大事業だね。
コールマン: 今は十分やる意味があるけど、一年後に同じようにやる意味を見い出せているかはわからないわ。私達は永遠に一緒に演奏できるように感じるけど、ショーをサーカスにはしたくないの。だからゆっくり物事を受け止めて、ファンや一般の人々が私達に何を望むのかを手探りしながら見極めていくつもりよ。私達は3ヵ月ごとに物事を捉えているの。
(First Avenueのツイッターより)
ワーナーからファースト・アヴェニューに「全米国内で1,300万枚売上げ達成した時の認定」が寄贈されたようですね。店内に飾るのかな?
First Avenueサイトでの告知:
http://first-avenue.com/event/2017/07/therevolution
7月23日(日)19:00開演
→ 日本時間 24日(月)9:00
リサのコメントにウルっとしてしまいました。
そう、プリンスは人を愛する歓び・渇望、孤独感、生と死など、人が普段隠している感情を曲にさらけ出していますよね。生々しく、激しいまでに。それが人々の心や脳の本当に深い部分まで届くから、プリンスに対して他のアーティストにはない特別な感情や親密感を感じるのかな、、という気がします。少なくとも自分はそうです。
こんなクレイジーでエキセントリックな人を受け入れるアメリカの懐の深さにも驚きます。本来ならメインストリームより、アンダーグラウンド系、カルト系のアーティストですよね。プリンスが好きな映画『ロッキー・ホラーショー』のような
まず何と言っても楽曲が素晴らしい、メロディーがキャッチーで美しく普遍性があるということに加え、本人の個性にとてつもない魅力がある、、などが大スターになった要因でしょうか。もっといろいろありそうですね。
とにかく、こんなユニークな人、面白い人はいない!
レヴォリューション、来日してくれるといいな。本来懐メロ大会みたいのは興味ありませんが、このライブは行きたい。一緒に思いっきり笑って泣きたいです。そしてプリンスを祝福したい✨
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